MIND SPIRAL
「うーん。どーすっかなぁ……」
乃亞は一人、薄暗い廊下を歩いていた。
潤はどこかに行ってしまったし、オスカルはクラリスを捜しに単独行動。
「……帰りてぇ」
なんだか、無性に家に帰りたくなって来た。
そんな時、オスカルの声が聞こえた。
「助けて」
心を通じてその言葉は乃亞に届く。
「まったく。またアイツは何かやらかしたな……」
乃亞は小走りになって階段を降りた。
なんとなく、下の階のような気がする。
「乃亞!大変!!」
「うぉぉ!!びっくりしたなあ」
階段を降りてすぐに潤がいた。何か、焦っている。
「あまり大声を出さないで。授業中ですわよ」
「あ、あぁ。で、何が大変なんだよ」
「あぁ!!そうでしたわ。オスカルが大変ですの!」
「オスカルはどこにいる?」
「案内しますわ」
乃亞は潤の後に着いて行った。
角を曲がり、職員室を過ぎた所に一年生の教室がある。
潤は教室に入った。