届かない恋…
「えーっと。今日は悲しいお知らせがあります。」
「ええっぇぇっぇぇぇぇ~何ぃぃ?」
みんなが声をそろえて言った。
「今日ここに一人みんなの仲間がいないのは気づいているか?」
「ん~…あっ!山崎がいない!」
ある男子が言った。
「本当だぁ!でそれがどうしたのぉ?」
みんなが不思議そうに言う。
「昨日の6時すぎくらいに交通事故にあって。
昨日の夜中息を引き取った。本当に山崎はいい奴だった。
きっと来世でもいい仲間に出会って楽しくやれる。
だから…だから…見送ってやろう。」
みんなが唖然となった。
そのうち、だんだん実感していたのか、
「嘘だろ?あの山崎が死ぬわけねぇじゃん!」
「そうだよ!先生何いってるの?」
「嘘って言ってよ。先生!!!!」
「俺も嘘だ。って笑って言いたいよ!
でもこれ嘘でも夢でもない。ちゃんとした事実だ。」
みんなが泣いた。
あたしは信じられなくて、悪い夢を見てるんだ。って思ってた。
でも夢じゃなかった。
それに6時すぎってあたしと別れてすぐだよね?
ちゃんと返事すればよかった。
あたしは衝動的に教室をでた。
どこに向かうわけでもなく、なぜか気づいたら公園のベンチで泣きわめいていた。
泣いて泣いて泣いていると、誰かが隣に座った。
見てみるとそこには大好きって言葉じゃ表せないほど大好きな航輔先輩がいた。
「どうした?」
「ぐすっ。友達が交通事故で死んじゃって。
その子、ぐすっ。ぐすっ。昨日傘貸してくれて、別れるときに告白されて…
でもあたしにはぐすっ。大好きな人がいて…
でもその人といたら、辛いことばっかりで、でも大好きがとまらなくて。
そんな中途半端な気持ちだったから断れなくて…ぐすっ。
よく考えたら、あたしはその人のことしか好きになれなくて、
だから断ろうと思ってたんです。「こんなあたしに告白してくれてありがとう」
とも言おうと思って、そしたら死んじゃったんです。うぅぅぅうううう。えぇぇ~ん。
あたし…あた「もういい。」
「へ?」
「今は泣いてろ。
俺が受け止めてやっから。」
「はぃ。うぇぇぇぇぇぇぇぅぇぇぇぅぅううぅぅ」
どのくらい泣いただろう。
もう一生分泣いちゃった気がした。
そして航輔先輩は口を開いた。