青空




私と奈美は固まった。



だがすぐにいつも通りに戻った。

というか、正確に言うと"戻した"んだけど。





しかし奏は私達の反応を見逃してはいなかったんだ──





「…うん、いるよ……」



私は視線を下に向けながら言った。

そこには汚れた床があった。




「……ふーん。そっか」



奏は特に気にしなかったのだろう。

そう言って奈美が持っている焼きそばに向けた。



私はホッとした。


たぶん奈美もだろう。




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