青空
「…柚葉……?」
私は奏に呼ばれ、我に返った。
最近はこればっかりだ。
「…ん?何?」
「………もう今日は準備終了だってさ。片付けるよ」
そう言って奏は空になった紙皿を取り上げた。
「あ、うん。ごちそうさまでした」
「はい、どうも」
奏は笑顔で元に戻って行った。
「柚葉、帰ろうか。青井はまだかかるらしいし、先にどうぞって」
奈美が私の肩に手を置いて言った。
「…うん、そうだね」
私達は荷物を持って教室を出た。