青空




奏は目を見開いた。


「……え?」


「奏なら…信じれるんだ。なんでか分からないけど…。ただ知っててもらいたい。このリングに彫られている人が…空が生きていたということを……」



私は再び空を見上げる。


…笑顔で。



「柚葉…」


「聞いてほしい…奏に…」



奏は真剣な顔になったと思えば決心したかのように私をまっすぐに見て笑顔になった。



「うん、聞くよ…。柚葉のこと知りたいから」



奏…



「うん…。ありがとう。上手く話せないけど…長くなるけど…いい?」


「いいよ。ゆっくりでいいから」



彼の優しさが胸に染み込む。



「じゃあ、話すよ…」


「うん…」





私は奏と過去の世界にタイムスリップした。





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