青空
「もう少し早く起きてよね。今日から3年生なんだから気を引き締めて行きなさいよ」
お母さんが朝ごはんを置きながら言う。
そう、私は今日から中学3年生。
つまり、受験生だ。
「まぁいいじゃないか。それに睡眠も大切だしさ。な、柚葉?」
お父さんが優しく笑いながら言う。
「もー、お父さん!そういう意味じゃないの!!」
時野家はいつもこんな感じだ。
私は朝ごはんを食べ終え、洗面所で用を済ませて部屋に戻る。
制服をクローゼットから取り出す。
この制服を着るのもあと1年か…
そう思うとなんだか寂しい。
そんなことを思いながら制服を着る。