青空




「そんなことじゃないよ。まぁ、そんなことにしとこうか」



「そうだね」


私と転校生は小さく笑った。



男の子とこんなかんじで話したのはいつぶりだろうか。

君以来かもしれない。




「あ、自己紹介まだだったな。俺の名前は青井奏(あおい そう)。よろしくな」




――え?




「……空…?」



「そら?」




青井奏が不思議そうに私を見る。
私ははっとする。
知らないうちに口が開いていたようだ。




< 36 / 177 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop