青空




これ以上見られたくない──。



私はそう思った。
だから私は少年にこう言った。




「……大丈夫…っ」




私はそう言って勢いよく家に向かって走った。






この時から運命は動き始めていた。


私はそれに気づかずに少し明るい夜道を無我夢中に走った。



その日は夏と秋の匂いが混ざった夜だった。




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