青空
今日もいつもと同じく世間話などをする。
すると奈美が思い出したように口を開いた。
「そーいえば、昨日の放課後何で呼ばれたの?」
私はその言葉で昨日の事を思い出す。
青井…奏……
「あー…何か転校生の校内案内だった。」
「転校生?あ、そーいえば転校生が今日来るとか何とか聞いたわ」
何でそんなことを…
いつも奈美はどこから聞いて来るんだ…
「へ、へー…」
「ねぇ、男?女?どっちだった!?」
「…男」
そう言った瞬間、さらに奈美が食いついてきた。
「どんな人!?かっこいい!?」
そう奈美が言うと、反対側の電車が出発した。
風が私と奈美の髪とネクタイを揺らす。
どんな人って…
それは君に似た……
「……それは見てのお楽しみ。」
そう言って私は奈美を置いて来たばかりの電車に乗った。