青空




私達は黙ったまま、まっすぐ前を見る。


その先ではオレンジ色の太陽が沈もうとしているところだった。

空いっぱいに昼間の青色の空とは違い、オレンジ色が広がっていた。




「ここって良い場所だね。空に近いし、夕陽もきれいだし」



青井奏がゆっくり話す。


「…うん。良い場所…だよね」



私は青井奏に同意する。なぜなら青井奏と同じ気持ちでいたからだ。





特に《空に近い》というところに…。




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