青空




私はその空の姿をじっと見ていた。



「…で、柚葉。」



「ん?何?」




空は真剣な顔をして私を見てきた。





「何で名前で呼んでいけないの?」




「………え?」




いきなり言われて私は聞き返した。




「今日一緒にあの場所にいた人言ってただろ?《名前で読んでいい?》って」



「それは…」




──苦しいから…




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