青空
第四章 ふたつのリング
ざわざわと木が揺れる音が響く。
その後に茶色い葉っぱが木から落ちた。
「……え?」
しばらくの沈黙の後、奏がやっと口を開いた。
「え、だから…」
私が言い直そうとしたら奏が止めてきた。
「いや…聞いてたよ。でもいきなりで驚いて…」
ぽりぽりと奏は頬を掻く。
「…うん、あの…嫌だったら別に良いけど…」
昨日断ったばっかりだし…。