君のぬくもり
「おはよ。ゆきちゃん」

私のことを『ゆきちゃん』と呼んでいる。

「おはよ・・・。」

「やっと喋ってくれたね」

女子の視線が痛い。

まぁ目があったら怖がるけど。

じゃあ見るなっつうの・・・。

「ゆきちゃんってさ、なんで喋らないの?」

え・・・?見れば分かるでしょ(笑)

「友達いないし」

直って奴はびっくりしてた。

そこまでびっくりすることないだろ・・・。

「え?なんで?」

「私のこと怖がるからよ。」

「なんで?」

よく聞くな・・・。

「私、不良だし・・・。」

「え?そうなの!?なんで?」

「親に捨てられたからね・・・。」

これはさすがにびっくりしてる。

そりゃね。みんな親っているはずだしね・・・。
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