【完】無愛想彼氏





谷口はそっと優しく微笑んで、あたしをグイッと引き、ギュッと抱きしめた。


へ…?


「ちょった、た、た、谷口?!」

「桃嘉…」


な、な、な、なに…っ?!?!


突然のことに頭がついていかない。

あたし、今…谷口に抱きしめられてる?!



「ちょっ」

「あいつが本当に余裕に見える?」


蓮…のこと?


「う、うん…」


そうでしょ??


蓮はいつも…



そんな事を考えていると、今度は後から腕を引っ張られた。



「コイツは俺のだ」



この声…蓮?!







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