【完】無愛想彼氏
「べ、別にいいじゃん!!」
「あ?」
「あたしが谷口と帰ろーが、他の男の子と帰ろーが、どうせ蓮はなんとも思わないでしょ!!」
あたしがそう言うと、蓮はグッとあたしの腕を引いて、あたしをギュッと抱きしめた。
「は、離してよ!! 蓮のバカチン!!」
「何とも思わないわけねーだろ」
「…ぇ?」
「お前が他の男と帰って、何とも思わない? そんなわけあるか」
「じゃあ…」
「妬くに決まってんだろ」
その言葉に、あたしは思わず、目を丸くした。
「う、嘘だ!! 絶対嘘だ!!」
「あ…?」
「や、妬く?! れ、蓮が?! いっつも余裕で、あたしが男子と話しても何も言わないのに!
な、なんで?! な、なんかあったの?!」
「お前な…」
だ、だって…!!
ほんっとに…信じられない。