【完】無愛想彼氏
飯田を想って日が進み、
気づいたら…七月になっていた。
「た、七夕祭…?」
「そ、今年からやるんだって。各クラスに笹を置いて短冊書いて飾って、笹を持って校庭一周」
怜がめんどくさそうに話す。
聞く度に、あたしもめんどくさくなる。
「…なにそれ。なんのためにやるの?」
「なぁんか、各クラスの交流深めるんだって。もう深まってるっつの」
飯田とは普通。
いたって…普通。
超良い、ってわけでもないし、
超悪い、ってわけでもない。
それって、結構微妙な感じだと思うけど…。
でも、やっぱり彼を目で追ってしまうのは確かで。