【完】無愛想彼氏






桃嘉と手を繋げば、別荘にはすぐに着いた。

ほんと、幸せな時間って短く感じる。


「確か寝室は二階の端っこって言ってたよな…」

「ぁ、こっち」


桃嘉が差した部屋のドアを開ければ、ちゃんと四人分布団が敷かれていた。

確か、谷口もいるんだよな…。


「桃嘉、風通しの良い奥の方で寝ろよ」

「ぁ、うん…っ//」


俺はタンスの中にある布団を一枚敷いた。

これでいいよな。


「れ、蓮…」

「ん?」

「あの…海に戻っていいよ…? こんなとこにいてもつまんないでしょ…?」

「…アホか、お前は。桃嘉がいない方がつまんない」

「///」


俺は、桃嘉の側に座った。





< 189 / 329 >

この作品をシェア

pagetop