【完】無愛想彼氏
「桃嘉」
「は、はぃ!!」
あ…。
「…お前、大丈夫か?」
蓮は、あたしの顔を覗き込む。
さすがに…
小学生時代の事を話してもなぁ…。
「…昔、あいつと逢ったことあんの?」
「んー…た、ぶん??」
「曖昧ー…」
「だって、何年も前だし…。
それに、
なんか…変な感じ、するし…」
「ふぅん。
まぁ、別にどうぞ考えててください」
ちょっと…
酷くないですか??
「でも、」
蓮はグイッとあたしの手首を引っぱり、
「あいつに惚れんなよ」
そう、
あたしの耳元で囁いた。