【完】無愛想彼氏





「逢った瞬間にわかったよ。

桃嘉ちゃんが、あのときの子だって。

──逢いたかった」

「っ//」

「まぁっ彼氏いたけどっ!」

「ぁ、えっと…」

「昨夜は、ごめんな」

「…」

「蓮、探しに行くか」

「ぁ、あの!」

「ん?」

「お兄さんの…


お墓、行かせて…っ!」


「え…」

「あたし、逢いたい。

今日は無理、だけど…明日!!

帰る前に…お兄さんに、逢いたい」


「…わかった。



ありがとな、桃嘉」



あ…初めて、


桃嘉って…。



翼くんは、本当に嬉しそうに笑った。






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