【完】無愛想彼氏
翌日、教室に入ればざわついていた。
…なんだ??
「桃嘉、なんかあった?」
「ぁ…ぇっと…」
桃嘉が何かを話そうとした瞬間、拓海が飛びついてきた。
「堤だよ! 堤が、いきなりコンタクトにしてさぁ」
「はぁ?」
そんなことでかよ。
別に、誰が眼鏡だろうが、コンタクトだろうが、
どうでもよくね??
「眼鏡をとったら美人、ってわけでもねーのになぁ。
だから、みんな誰かを好きになったんじゃないか、って」
「あっそ」
別に、どうでもいい。
でも…
なんか、新鮮に見える。
二つ結びで、丸の形をした眼鏡。
それが、以前の堤。
眼鏡がなくなると、少し違って見える。
「…蓮」
「ん?」
「その…可愛い、と思う…?」
「え、誰が?」
「つ、つみさん…」
堤??