【完】無愛想彼氏




「…桃嘉」

「なに?」

「…なんかあった?」

「え…」

「元気ないじゃん、最近。

話ぐらい、歩きながらでも聞けるけど」

少し照れくさそうに言う蓮に、

胸がキュンってなった。

こんな、彼の一言で…


あたしは嬉しくてしかたない。



「大丈夫だよっ!

蓮、帰ろっ!」

あたしと蓮は、指を絡めて、

いつもの道で帰った。


ずっと、

このままがいいと、



本気でそう思った。






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