【完】無愛想彼氏



「ってか、堤すげくね?」

「ふられるのわかってて告白かよ」

「ってかさぁ、マジうざいんだけど。

桃嘉のキモチも考えろっつの」

「ほんと。

まさか付き合えるとでも思ってるわけ?」

いろんな言葉が、あたしの耳に入る。

本鈴ぎりぎりで、

蓮と堤さんが帰ってきた。

みんな…堤さんを冷たい目で見る。


「よく彼女がいる彼氏に告れるよね」


キツイ言葉、

結花ちゃんだ…。


「桃嘉のキモチも考えたら?」

「ゆ、結花ちゃん…」

「桃嘉、はっきり言いなよ。

ムカつかないの?」


”ムカつかないの”


何も、言えなくなった。

正直、

おもしろくないのは確かだ。






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