【完】無愛想彼氏
堤さんは、何も言い返さない。
そのことにムカついたのか、
結花ちゃんは怒鳴った。
「いい加減にしろよ!!
あんた、何様?!」
その言葉に、堤さんが後ろを向いた。
「べ、べつに…」
「はぁっ?!
マジムカつくんですけど!!」
結花ちゃんは、ズカズカと堤さんに近づいていく。
胸元をつかみ、もう一度怒鳴り散らした。
「あんた、自分の容姿鏡で見た??
あんたみたいな奴、ほんとイライラする!!」
「あ、あたしだって…嫌いだしっ」
冷静な言葉を返す堤さんとは逆で、
結花ちゃんはキレる一方だ。
いいタイミングで、
担任が教室に入ってきた。
「? どうした?」
結花ちゃんは、何も言わず、
自分の席に座った。