【完】無愛想彼氏
早く…
早く、明日にならないかなぁ…。
こんなにも、明日が楽しみなのは、初めてかもしれない。
遠足前日の幼稚園製みたいに、
その日、楽しみすぎて、
あたしはなかなか寝付けなかった。
翌日…
あたしは見事に寝坊した。
「す、すみません…」
「岸本…お前が珍しいな」
うっ…。
「…まぁ、いい。次から、早く寝ろよ」
…やっぱバレたか…。
あたしの目の下には、うっすらと隈がある。
朝…できる限り消したんだけどな…。
自分の席に戻れば、怜が振り向いた。