【完】無愛想彼氏
「そ、れは…」
真っ直ぐな瞳…
この瞳に、あたしは弱い。
言わないといけなくなっちゃう…。
「バカだなぁ、蓮。夢だよ〜」
「…」
「ほら、戻ろ?」
蓮は、立ち上がろうとするあたしをギュッと抱きしめた。
「無理して笑うな」
「…ッ」
お見通し…だった。
彼に、あたしのキモチなんて…。
この温もりが、嬉しくてしょうがない。
愛しくて…しょうがないんだ。
「桃…ごめんな」
「…」
「ごめん」
そう、何度もキスを繰り返す。