【完】無愛想彼氏





翌日、あたしは初めてずる休みをした。

お母さんには、めちゃめちゃ怒られたけど…。

でも、

今日だけは行きたくなかった。



すると、インターホンが鳴った。

お母さん…かな。

重い足を動かし、玄関のドアを開ければ、

思わぬ人がいた。


「れ、ん…?」

「ずる休みですか、桃嘉ちゃん?」


見るからに、怒っている蓮。

理由は…昨日のことなんだろうけど…。


「入るぞ」

「え、あ、ちょっとま」

”待って”と言い終わる前に、ずかずかと蓮は家に入る。

ちょっと…。


蓮は当たり前のようにあたしの部屋へと入った。





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