【完】無愛想彼氏
「ほら、一緒にあそぼーよー!」
「ぁ、ちょっ…」
無理矢理腕を掴まれて、ベンチから立たされそうになった時だった。
「おい、その手離せ」
「ぁあ?!」
「そいつ、俺のなんだけど」
目の前には、思わぬ人物。
「…れ、んっ…?」
男2人は蓮の威圧に負けて、舌打ちをしてからどっかに行ってしまった。
「ったく…大丈夫か?」
「ど…して…」
「はぁ?」
「…帰った、んじゃ…」
「アホか。”待ってろ”って言ったろ。はい」
渡されたのは、冷たい缶ジュース。
「顔、赤いし、それで冷やしとけ」
もしかして…わざわざ買ってきてくれたの…?
蓮の手を見ると、ビニール袋をもっていて、その中には五本ぐらい同じ缶ジュースが入っている。