【完】無愛想彼氏
夕方になり、あたし達は最後に観覧車に乗った。
「キレー…」
ここから見える景色は、毎回綺麗でみとれてしまう。
蓮と2人っきりってのは、ちょっと恥ずかしいけど…それ以上に、
嬉しさが増していくんだ。
「…なぁ」
「ん…?」
「もし、」
「? もし?」
「…なんでもない」
「えー!! なにそれー!!」
「また次来た時に話す」
「絶対だよ?!」
「はいはい」
「絶対絶対絶対だよ?!」
「わーったっつの!」
「約束だからね?!」
「しつこい」
あたしがムーッと外の景色を見ていると、蓮はそっとあたしの隣に移動してきた。