【完】無愛想彼氏
放課後になり、俺はいつも通り自分の席に座っている。
「じゃあねー桃嘉ー!」
「うん、ばいばーい!」
一瞬も…こっちを見なかったな。
…完璧ふられてんだろ、これ。
帰ろうと思い、俺は荷物を持って教室を出ようとした。
「あれー? 蓮、帰るのかよ」
「当たり前だろ」
「じゃあなー」
「おー」
一人で帰るのって…何年ぶりだ??
桃嘉が委員会の時だって、待ってたから…ほんと久しぶりだ。
いつもとは違う、裏門の方から帰ろうとすると、俺をすごい冷たい目で見る間宮がいた。
「…桃嘉なら、正門から帰ってるけど」
「あたしはあんたに用があるの」
「なに? 俺、早く帰りたいから歩きながら聞く」
間宮の頭に怒りマークが見える。
こういう態度が、俺が嫌われる理由の一つなんだろう。