四角い関係。
病弱体質
*
あの後無事に入学式の続きが行われ、
美紅も入学式が終わるころには体調も元通りになっていた。
それにしても何より私が驚いたのは、
あのときの悠太のあの反応。
今までのぐうたらして生意気な悠太には考えられない反応だった…。
私は目の前にあるお弁当の中の玉子焼きを箸でつかんで、
口の中で思い切りほおばりながら考える。
もしかして悠太、やっぱり美紅のこと…
「やば、気持ち悪いかも…」
「えっ、大丈夫!?」
私がそんなことを思っている間に、
また美紅の体調が優れなくなった。
入学してから、そろそろ1週間が経つけど、
美紅の体調は中学のころより悪化しているのは私にもわかってた。
やっぱ高校って、ストレス溜まるんだろうか…。
課題も中学に比べて多いし、人数も多いから美紅は疲れてるんだと思う。
美紅は幼稚園のころから…
まわりの環境が変わると、あんまり体調良くないからね。
「トイレ行こう? 美紅」
私は背中をさすりながら美紅を席から立たせた。
「ん…、ごめん」
美紅もしんどいのか、涙目になりながらも立ちあがり、
背中をさする私の肩に手を置いた。