君を魅たい愛したい
この男…――っ
どういうつもり?
貴方が言い出したことじゃない。
それなのに…
何で私が手を叩かれなきゃならないの?
「何、照れてるの?」
だけど表には出さない。
クスッと笑ってみせて男の顔を窺うが
男はもはや無に近い表情で
私の怒りを勝手出た。
「俺、あんたみたいな女だいっきらい」
まさか男って生き物にそう言われる日が来るとは思わなかった。
だけど、私は表情を崩さず自らの袖を握り締めて冷静さを保った。