君が好き。
お家(というかお屋敷?)も
すごく大きく‥
おどおどしながら、家に入ると
ふかふかのソファーに座らされた。
すぐに紅茶が出てきて、お嬢様
が一口飲むと‥
「さて‥どこから話せばいいの?」
疾風先輩が一言。
「まず‥君は何者?」
「私は、有川茉莉。
有川財閥の一人娘です。」
有川財閥‥何なのそれ?!
そう思いながらも、聞いてみる事にした。
「その‥お嬢様が、疾風先輩を
婚約者って‥?」
「そろそろ、跡を継ぐ人を
決めなきゃいけない時期で‥
私には、お付き合いしてる人が
いないので‥お見合いしなきゃ
ならないんですけど‥
お見合いしたくなくて‥
そしたら、お父様が相手を
見つけろって‥
だから、一般の学校に行ったら
疾風に一目惚れしたってことですわ。」
「でも疾風には‥優美ちゃんが‥」
光先輩が呟いた。
「そうだったの?!優美‥お願い!!」
「えぇ‥?!」
お嬢様がうるうるの目で見つめて
くるから困っていると‥
「悪いけど‥」
疾風先輩が助けてくれた。
「俺は、婚約者になるつもりとか
ないし‥無理だ。」
「そう。今日の所は‥諦めるわ‥
皆さんを送って差し上げて?」
「はい。」
執事さんがまた出てきて、
あたしたちを送ってくれた。
今日の所は‥
それがすごく気になった‥
いつかは、先輩が行っちゃうん
じゃないかって‥
怖かった‥