君が好き。
*優美side
ちょっと前に、葉山君に
言われた事も気になっていて
最近はさらに不安。
だけど、朝話した事は茉莉さん
の話だった。
先輩‥あたしが不安なの
分かってますか?
先輩に聞けないままにわかれる。
本当に今日は、死にかけていた。
「ゆぅ‥帰んないの‥?」
まなが遠慮がちに話しかけられるまで
放課後ということに気づかなかった。
「あ‥帰る。」
「ゆぅ‥無理しないで?」
「大丈夫だよ‥?」
門へ近づくにつれ、どんどん
うつむいてしまう‥
茉莉さんが疾風先輩に
行くところ‥見たくない‥
怖いよ‥
「あれ‥?」
まなが何か呟いていた。
多分、まなは光先輩の所へ行った。
もう少ししたら、顔あげようと
思っていたら‥
「もしかして‥ゆぅ?」
誰‥男の人の声だし‥
顔をあげて、その人を見上げる。
この人‥
「琉生兄ぃ‥?」
「やっぱ‥ゆぅ?
また、可愛くなったな‥」
くしゃくしゃと頭を撫でられた。
久しぶり‥この感覚‥
「あの〜誰ですか?」
まなが尋ねた。
「俺は、綾瀬琉生。
ゆぅとは、幼なじみなんだ。」
そう‥あたしが小6まで
隣に住んでいた琉生兄ぃ。
一歳しか違わないけど、
一人っ子のあたしにはお兄ちゃん
みたいな存在で、『るいにぃ』
と呼んでいた。
「琉生兄ぃ、戻ってきたんだね?」
「あぁ‥ゆぅが心配でな?」
「え〜」
「冗談だよ‥」
昔の様に話していると、
「お嬢様‥」
と執事さんの声がして、
「疾風‥行きましょ?」
と茉莉さんと疾風先輩は行ってしまった。