君が好き。

「何があった‥?」

琉生兄ぃは、さりげなく歩幅を
合わせながら聞いてくる。

いつも‥そうだよね‥

優しいんだ‥琉生兄ぃは。

歩きながら、2年ちょっと前の事、
付き合い始めた事、葉山君の事、
茉莉さんの事など話した。

琉生兄ぃは、黙って聞いてくれていた。

「ゆぅ‥側にいてやれなくて
ごめんな?」

2年ちょっと前の事を
言っているんだろう‥

「ううん‥」

「今も‥辛いだろ?
疾風に言えよ。」

「言えないよ‥
それに、何だか別れないと
いけないような気がしてきたし‥」

「何で‥?」

「疾風先輩、優しいから‥
茉莉さんに心が動きかけてるのに、
あたしに気を使って‥言えないんだよ。」

「ゆぅは‥それでいいわけ?」

「‥‥」

「ゆっくり考えろ‥な?」

「うん‥」

家に着いていた。

「ありがと‥送ってくれて。
今は、どこに住んでんの?」

「えっと‥この先ちょっと行ったとこ?
いつでも、遊びに来いよ?」

「分かった‥じゃあね‥」

「また相談‥乗るから!!」

軽く頷いて、家に入った。
< 54 / 191 >

この作品をシェア

pagetop