君が好き。
「先輩‥」
「こんな遅くに‥どうしたの?」
理由は分かっているような気が
したけど、聞いた。
「ごめんなさい‥あの‥」
「ん?」
しばらくの間‥――
そして、
「あたしたち‥別れた方がいいですよね。」
やっぱり‥
「茉莉さんには、先輩が必要
だと思うし、
先輩も茉莉さんが気になり始めてますよね‥?」
違うとは言えなかった‥
「ごめん‥」
「いいんです!!それにあたし、
先輩を‥――」
「嫌いになった?」
優美ちゃんの口から聞きたくなくて、
自分で言った。
「‥‥」
優美ちゃんは黙った。
「分かった‥別れよう?
今まで、ありがとう‥」
「こちらこそ‥」
優美ちゃんがそう言ったのを
聞いてから、立ち去った。
ごめん‥優美ちゃん。
でも君は、強いから平気だね。
俺はこの時、優美ちゃんの
強さは強がりだということに
気づいていなかった‥