君が好き。

「ゆぅだって‥疾風が必要
なんじゃないのか?

我慢すんなよ‥
泣きたいなら、泣けよ‥」

琉生兄ぃの温かい手が
頭にポンと乗った。

そんなことされたら‥

涙が止まらないよ‥

「‥っ‥うぅ‥」

涙が一気に溢れ出す。

琉生兄ぃは、ずっと背中を
さすってくれていた。

どれくらいかそうしていて‥

やっと、落ち着いてきた頃に

「飲む?」

とカフェオレの缶を渡された。

「何で持ってんの‥?」

「え‥琉宇(ルウ)の分だけど‥」

琉宇というのは、琉生兄ぃの
お姉さん。

「琉宇姉ぇの‥飲んじゃっていいの?」

「ん〜?まぁ‥いいんじゃない?
ゆぅが謝れば、許してくれるだろ?」

「え‥あたし?」

「その目で帰れないだろ‥」

「あ‥」

「家に連絡するから、携帯貸して?」

「あ‥はい。」

「あーもしもし‥?
琉生です。はい‥そうです。

あの、姉が会いたいとか何とか
ワガママ言ってるんで‥
家に泊めていいですか?
あ‥はい‥では。」

「お母さん‥なんて?」

「遅いから、心配してたけど‥
俺と一緒なら安心だって。
後、よろしくってさ。

じゃあ、行くか?
琉宇も怒ってるだろうし‥」

「うん!!」
< 61 / 191 >

この作品をシェア

pagetop