君が好き。

「海になんかされたら、
いつでも言ってね?」

葉山君を見ると、しーっと
人差し指を立てていた。

「大丈夫‥です。」

なんか、言いつけるのも
面倒なので黙っといた。


委員会も終わり、帰りは

「1人‥か‥」

思わず、呟いてた。

寂しいな‥

「疾風っ!!」

名前に反応して、そちらを見てしまった。

茉莉さんが疾風先輩に抱きついて‥
車に乗っていった。

先輩‥笑顔だ。

良かったよ‥うん。

あれ‥何だろ‥

視界がぼやけるよ‥

涙‥だ。

悲しくなんかないハズなのに‥

「っ‥先輩‥っ」

悲しいよ‥

誰も慰めてくれないのに‥

涙が止まんない‥――


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