君が好き。
*優美side
「じゃあ‥今日はこれで〜
明日遅刻すんなよ〜」
先生の一言でHRは終了。
「ゆぅ‥帰ろ♪」
門を出て歩いていると
「ね‥ねぇ!!」
後ろから声をかけられた。
振り向くと、2人の男の人がいた。
とっさに真波の後ろへ隠れた。
同じ学校だと分かって、真波は
自己紹介した。
「ゆぅも自己紹介したら?」
真波にそう言われたら言うしかない。
「佐山‥優美です。」
カァーッと顔が熱くなる‥
これはあたしの体質。
好意も持ってなくても、異性と
喋ると自然に顔が赤くなる‥
「俺は黒瀬疾風!!よろしくな?」
あたしはそう言った人の顔を
チラッと見て、赤い顔を見られたくなく
うつむいていた。
「じゃあ‥今日はこれで‥―」
と言ったのに安心した。
隣で真波は何か言ってたけど
あたしは何も言えなかった。
「木島先輩カッコよくなかった〜?
‥ゆぅ、聞いてる?」
「え‥ごめん何?」
「ゆぅ‥あの先輩たちは大丈夫
だと思うよ?」
「うん‥」
違う人間なのにやっぱり怖い。
「大丈夫だよ♪あたしもいるし!!」
「そうだよね‥うん♪」
忘れよう‥いつまでも過去に
縛られてはダメだ。
「ねぇ!!木島先輩カッコよくなかった?」
「あぁ‥」
最初に話しかけてきた方?
「どうしよう〜惚れたかも‥」
「えぇ?!」
「やっぱり‥彼女いるのかなぁ?」
「彼女いたら‥まなに話しかけなくない?」
「そうかなぁ‥って、ゆぅに
話しかけてきたんでしょ?!」
「まなだよ〜」
自己紹介の時とか、ずっとまな
見てたし。
「じゃあ〜頑張る!!」
「うん♪ファイト‥!!」
あたしたちはまなの新しい恋を
応援しながら帰った。