無償の想い
第1章
1 出会い
セミの鳴き声がさらに暑さを強く感じさせる。
いつものように満員電車で押し潰されながら会社に出勤する。
「おはよう!今日も暑いね!!」
朝からハイテンションな声が聞こえてくる。
声だけで誰だか分かるぐらい入社してから毎日飽きが来るほど聞き続けている声。
振り返ると同僚の武が立っていた。
「・・・おはよう」
とローテンションで返す私。
この暑苦しい男の名前は山下 武。
私より三つ年上の25歳。独身。
彼女はいるのかいないのか分からない。
…きっといないだろう。
いたらビックリだ。
私が入社した時から同じ部署と言うこともあり、何かと面倒を見てもらいながらも仲良くなった。
階段を昇りながら思い出したように武が言う。
「今日は会社の飲み会があるの聞いてるよな?たまには顔出せよ」
そうだった…。今日は会社の飲み会の日。
私はそういった飲み会とかは苦手なんだ。
いつもは何かと理由をつけて逃げてきた。
そんな私の気持ちを無視するように
「7時にいつもの居酒屋だからな!遅れんなよ!」
と言って自分のデスクの方へ歩いて行った。
いつものように満員電車で押し潰されながら会社に出勤する。
「おはよう!今日も暑いね!!」
朝からハイテンションな声が聞こえてくる。
声だけで誰だか分かるぐらい入社してから毎日飽きが来るほど聞き続けている声。
振り返ると同僚の武が立っていた。
「・・・おはよう」
とローテンションで返す私。
この暑苦しい男の名前は山下 武。
私より三つ年上の25歳。独身。
彼女はいるのかいないのか分からない。
…きっといないだろう。
いたらビックリだ。
私が入社した時から同じ部署と言うこともあり、何かと面倒を見てもらいながらも仲良くなった。
階段を昇りながら思い出したように武が言う。
「今日は会社の飲み会があるの聞いてるよな?たまには顔出せよ」
そうだった…。今日は会社の飲み会の日。
私はそういった飲み会とかは苦手なんだ。
いつもは何かと理由をつけて逃げてきた。
そんな私の気持ちを無視するように
「7時にいつもの居酒屋だからな!遅れんなよ!」
と言って自分のデスクの方へ歩いて行った。