無償の想い
「私は一人っ子なんだー麻美ちゃんは?」

「私も一人っ子です。だから小さい頃から姉妹とか憧れてたなあ・・・」

「やっぱりみんなそう思うんだねえ。私もよ」

「そういえば堂島さんには兄弟が居るって聞きましたけど。。会った事ってあります?」

「あら、良く知ってるわね。タケチャンから聞いたの?」

「はい」(言うのマズかったかな・・・)

「そりゃあ結婚するんだし会った事あるわよー弟さんと妹さんが居るのよね」

「どんな感じの人でした?」

「そうだなあ・・弟は充とは全然違ったタイプの人かな。妹も・・・違うわね」

そう言って何か思いだしたように笑う理子さん。

「ごめんごめん。昔の事思い出して思わず笑っちゃった」

「そんなに面白い事があったんですか?」

「聞きたい?」

「聞きたいです!」

「じゃあ話しちゃうけど充には内緒よ。これ言ったら笑われちゃうから」

「絶対言いません!」

「約束だよー、じゃあまず充の弟。雅晴って名前なんだけどね」

「うんうん」

「歳は充の一つ下になるんだけど・・あれ、二つだったかな?まあいいや。これがまた充に顔がそっくりなの」

「そんなにそっくりなんですか?」

「ええ、初めて会ったときは双子かと思ったぐらい」

「そんなに似てるんですか?」

「でも性格は全然違うんだけどねー」

「どんな風に違うんですか?」

「充は結構おとなしめなんだけど、弟はかなりの行動派」

「堂島さんも結構行動派なのかと思ったんですが・・・」

「充はそういうタイプじゃないなー。どっちかって言うと黙ってみてるタイプ?になるかも」
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