無償の想い
第5章

21 プレゼント

ひょんな事から堂島さんへのプレゼントを買いに行く事になってしまった。

まあそれは理子さんが堂島さんにあげるプレゼントだけど・・・

私の意見も聞いてくれるかもしれないし。

堂島さんの好みも分かっちゃうかもしれないしね。


週末、六本木ヒルズの前で待ち合わせた。

途中電車を乗り間違えてちょっと遅刻してしまった私。

待ち合わせ場所に着くと理子さんはもう待っていた。

「すいませーん!遅れてしまって」

「ううん大丈夫。何かあったの?」

「実は電車に乗り間違っちゃって・・渋谷の方へ行っちゃいました。六本木なんて滅多に来なくて・・・」

「そっかー。麻美ちゃんぐらいの歳だと渋谷とかだもんね」

「渋谷も最近はご無沙汰ですけど」

「じゃあこっちの買い物が終わったら渋谷でも行ってみようか?」

「えー!?もう私とか渋谷に行く歳じゃ無いですよー」

「麻美ちゃんがそんな事言ったら私なんてもっと行けないじゃん」

大笑いする理子さん。

「理子さんは渋谷とかよく行ったりするんですか?」

「うーん・・探せば結構良い洋服売ってるよー?ほら、このコートも渋谷だし」

可愛らしいファーの付いたコート。

大人っぽいけど可愛いデザイン。

「これはもう一目見た瞬間に『買い』って思っちゃってさー」

「すごく可愛いですねー私もこういう可愛い洋服がいいなー」

「じゃ、終わったら行ってみようか。今ならクリスマスセールをやってるかもしれないし」

「是非!じゃ、行きましょうか!」

そう行って六本木ヒルズへと歩いていく。
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