無償の想い

初めて来た六本木ヒルズ。

ここが出来てからしばらく経つけど来る機会がなかった。

しかし・・・でっかいなあー

テレビの特集とかで見る事はあったけど・・・

目を白黒させていると理子さんの姿を見失ってしまった。

今日は休日という事で人がたくさん居る。

一人オロオロしていると目の前に若い男の二人組みがやってきた。

『ねえねえ！一人で来たの？』

うっわあ・・・やだなあ・・

『ねえって！シカトしないでよー！』

こんなトコにもナンパする奴が居るのかよー

嫌だなあ。。早く理子さん見つけないと・・

「すいません急ぎますんで」

そう言ってその場を離れようとしたらいきなり腕を掴まれた。

「きゃっ！」

その時だった。

「やめろよ」

聞いた事のあるような声・・・

振り返るとそこには背の高い男の人が男たちの腕を掴んで睨んでいた。

「嫌がってるだろ。ダセーことしてんじゃねえよ」

『なんだよテメェ！コイツの男か？』

大きい声を出して手を振り払おうとするが離れない。

「おいおい、そんなにでかい声出さなくても聞こえるから」

『イテッ！いててててて！離せよこの野郎！』

その瞬間、ふわっとナンパ野郎の体が宙に浮いた。