無償の想い
「どうしたんですか?」

「ちょっと思い出し笑いしちゃった」

「雅晴さんの?」

「うん、あんなクールに見えて結構変わってるのよ。あの子も」

「(あの子も?)そうなんですか。確かに。失礼かもしれないですけど私も同じように変わってるなあって思っちゃいました」

「でしょ?まあその話は後しにして今は買い物買い物!」


やっとの事で店内に入った私たち。

今日は休日で人も多く歩く事さえ気を使う。

「麻美ちゃん!今度ははぐれない様にね!」

「はい!」

堂島さんのプレゼントを捜し求め色々なお店を歩く。

「ねえねえ理子さん!どんなプレゼントを贈ろうと思ってるんですか?」

「それが何にしようかまだ迷ってるんだよねー私、あまり決められない人間だから麻美ちゃんにも一緒に来てもらったの!」

「そうですけど・・・その、もうちょっと具体的な・・・」

「まあ固く考えないでいろいろ見てから考えましょ!」


男の人に対してのプレゼントなんて私も買った事が無いからどうして良いかわからない・・・

「気持ちが入ってれば何でも喜んでくれる」なんてよくあるマニュアル本には書いてあるけども、実際はそうとは限らないだろうし。

みんなどんなプレゼントを選ぶんだろう?

「うーん・・これと言って良い物がないなあ・・・素敵な物はたくさんあるんだけど、いざプレゼントにって考えると微妙かなって思えちゃうし。どう?麻美ちゃんは何かある?」
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