無償の想い
2 コーヒー
飲み会からしばらく経った日、会社にあの時の彼が現れた。
彼の事に気づいた武が奥の席から駆け寄ってくる。
「早かったな」
「前の仕事が早く終わったんでな。早く来ても平気だったか?」
応接室に向かいながら何やら楽しそうに話し込む彼と武。
「ちょっと、上杉さん」
と武が呼んでいる。
「偉そうに」と思いつつも武の所へ。
「応接室にコーヒー二つ持ってきてくれ」
彼が笑顔で会釈する。
あの時、居酒屋で見かけた彼とはだいぶ雰囲気が違う。
爽やかそうなオーラが出ている感じ。
内心、武に使われている事に不快感を覚えながらもいつもの倍の早さでコーヒーを入れる私。
何を焦っているのか分からないが、ホットコーヒーにガムシロップまで付けちゃうというミスさえ気が付かない。
普通、ホットコーヒーにはガムシロップは入れないのだ。
「失礼します。お待たせ致しました」
出来る限りの笑顔でコーヒーを出す。
彼の事に気づいた武が奥の席から駆け寄ってくる。
「早かったな」
「前の仕事が早く終わったんでな。早く来ても平気だったか?」
応接室に向かいながら何やら楽しそうに話し込む彼と武。
「ちょっと、上杉さん」
と武が呼んでいる。
「偉そうに」と思いつつも武の所へ。
「応接室にコーヒー二つ持ってきてくれ」
彼が笑顔で会釈する。
あの時、居酒屋で見かけた彼とはだいぶ雰囲気が違う。
爽やかそうなオーラが出ている感じ。
内心、武に使われている事に不快感を覚えながらもいつもの倍の早さでコーヒーを入れる私。
何を焦っているのか分からないが、ホットコーヒーにガムシロップまで付けちゃうというミスさえ気が付かない。
普通、ホットコーヒーにはガムシロップは入れないのだ。
「失礼します。お待たせ致しました」
出来る限りの笑顔でコーヒーを出す。