無償の想い
と少し笑顔が見えた

「あっ、ごめんね。話が長くなっちゃってお料理冷めちゃったわね。食べよっか」

「いただきま〜す」と言い二人で食べる。

「おいしい〜」

「良かった。このパスタ私のオススメなの!」

「ところで、麻美ちゃんは良い人いないの?」

「私はサッパリです」

と気持ちを隠した。

こんな不安そうな理子さんを目の前にして「私の好きな人はあなたの婚約者です」なんてとてもじゃないけど言えないよー。

「そうなの?麻美ちゃんは可愛いからモテると思うけどな」

「いえいえ、モテてたら週末いつも一人でいませんよ」

「会社に良い人いないの?」

「会社には見当たらないなぁ。私、職場恋愛はあまり…」

「職場恋愛があまりって言う麻美ちゃんの気持ち分かるなぁ」

「いろいろ大変そうですもん」

その日はお互いの恋愛観の話で遅くまで盛り上がった。

久しぶりに楽しい休日が過ごせたな。

これも理子さんが誘ってくれたおかげだな。

と、思いながら帰宅した。
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