無償の想い
「こここここちらこそ理子さんには大変お世話になってます」

「やだもうお母さん!堅苦しいからやめてよ〜」

『理子から麻美ちゃんの事は聞いてますよ。すごくいい子だって』

「そ、そんなとんでもない!あああありがとうございます」

「ほらほら、忙しいから話は後で!」

「すいません、お邪魔します」

突然のお母さん登場で緊張はMAXに。

心臓をバクバクさせながら理子さんの部屋へ。

「おしゃべりな母でゴメンネ。昔から誰か来ると話し込んじゃうのよ。恥ずかしい」

「そんなー優しそうなお母さんじゃないですか」

「それがそうでもないのよ。今日は麻美ちゃんがいるから大人しくしてるだけよ」

「そうなんですかー?理子さんみたいに優しそうだなぁって本気で思いましたよ」

「あはは。そんなぁ。優しくないよ〜でもありがとうね!」

そう言って理子は部屋から出て行ってしまった。

一人理子さんの部屋で待つ私。

こういう時ってどうしても周りをキョロキョロしてしまう。

座ったままであっちを見たりこっちを見たり。

そうしてるうちに一枚の写真に気が付いた。

写真には堂島さんと理子さんが楽しそうに二人で写っていた。
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