恋~あの虹へ~
第1章
出会い
「若菜おねーちゃん!」
ん……
「若菜おねーちゃんってばぁ!」
「……あっ!!」
目を覚ました私は,布団を思い切り蹴飛ばした。
起き上がると,妹が呆れた顔で私を見ていた。
やばい…もう8時!?
「お姉ちゃん,何度目?家近いからって寝過ぎ!」
年下のくせに生意気,とムッとしながらベッドから出る。
それが私,富田若菜(トミタワカナ)と妹の深菜(ミナ)の日常。