僕と私~本当の自分~
「なにやってるんだろ…」
『なにが?』
「なんでもない!気にしないで☆」
『うん…』
「それよりさ、アドレス交換しない?」
『いいよ!』
話を逸らした。
きっとアヤトもわかっている。
話を逸らしたんだって。
いいたくなかった。
まだあったばっかのアヤトにこんなネガティブすぎる思い、気づいてほしくなかった。

…ううん、違うの。
アヤトなら気づいてくれるかもって思っていたの。
だからあえて、自己申告はしなかったんだよ。
あなたに気づいてほしかったの。
あなたに…



でも、途中から気づいてた。
この人は恐ろしく鈍感だと。
そして恐ろしくお人よしなんだと。

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