[完] スマフォン忍者 HISANO
 寿乃は時々、啓仁の目の前に掌を出して、

「おーい、大丈夫か。」

 っとやっているのだが。

 さすがにみんな疲れてきた。

 この調子で本当に大丈夫か?


「寿乃ちゃん。
 これは、一人捕まえたってまた出てくるものだよ。

 それでいいのか。」

 啓仁の高いのと低いの交じりの声。

 ぼそっと言ったのだが、寿乃をあっと思わせた。

「確かにね。」

 さっきまで、元気よく話し合いを仕切っていた声はどこへやら。

「捕まえてみないと分からないよ。」




 
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