[完] スマフォン忍者 HISANO
「これは、寿乃。
 最近どうだ、学校は。

 なんか学校で嫌な動きでもあったのか。」

 武仁はクラスで今、嫌なことが起こっていることを見破ってこう言ったのか。

 優しい口調ではあるが、どこか寿乃の心に突き刺さる。


 急に手を膝の前につき頭を下げた。

 もし言わなかったら、ばれたら怒られる。そう思って。

「申し上げます。
 
 カバンからお金がなくなり、それを高橋王路っという者が『探してあげる』っと言うのです。
 それが二件立て続けに起こっています。」

「成程。
 二件ともに同じなのか。」
「はい。」

「よろしい、その事件の全容を寿乃の手で明かして来い。
 今のままではまだデータ不足だ。

 データが出そろったらまた報告して来い。」

「承知しました。」

 寿乃は頭を上げた。

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